MacProにSSDを増設したよ

Mac Pro (Mid2010)にSSDを増設した。

増設前--- シングルブート
    ・HDD 1TBOS X 10.8.5 Mounten Lion

増設後--- デュアルブート
    ・HDD 1TB OS X 10.8.5 Mounten Lion
    ・Samsung SSD 850 EVO 500GB
                           OS X 10.11.6 El Capitan

SSDのOSは最終的には El Capitanにしたが、当初は最新OSの High Sierra を入れようとしていた。しかし、いろいろ問題が発覚したので El Capitan にダウングレードした。High SeirraのSSDからは普通に起動できHDも認識するが、従来のHDから起動しようとしても起動すらできない。また、SSDから起動した場合でも、ネットワークでファイル共有するとHDにはアクセスできても、なぜかSSDにが全く表示されない。High SeirraのSSDのみの起動しかせず、ネットワークによる共有も使わないのであればこれでもOKだが、当方の使用目的には合わないので、なくなくEl Capitanにダウングレードした。

結論から言うと、問題の原因は High Sierra が新しいファイルシステム "APFS" を採用したことにある。原因が分かってしまえば、なんてことないが、当初は問題がHigh Sierraに起因しているとは全く予想してなくて、High Sierra インストールの際のファームウェア更新とか、SSDMacの相性とか、いろいろな要因を疑った。「mac」、「SSD」、「認識しない」なんてキーワードで検索しても、"APFS"のことなんて引っかからないのである。(代わりに"SSDが壊れている" とか"そのメーカーのSSDMacの起動を保証してない”とか出てくるので、非常に凹む。)ここではHigh Sierraをインストールで起こったさまざまな問題を書き綴っておく。がその前に、SSD増設、OSインストールの手順を手短に述べておく。

SSD増設手順

1. SSD取り付け

MacProの電源を切ってサイドカバーを開く。4つのシリアルATAディスクのスロットの一番左が元々装着されているHD。今回は隣の2つ目のスロットにSSDを装着する。スロット金具は引っ張ると簡単に外れるのでこれにSSDを固定して、スロットに戻しサイドカバーを閉じれば装着完了。
ただし、MacProのシリアルATAディスクのスロットは3.5インチであり、一方、購入した "Samsung SSD 850 EVO 500GB" は 2.5インチ。取り付けのためのアジャスターが必要。ここでは、「Mac Pro専用2.5インチSSD/HDDマウンタ SSD Mounter Pro (林檎派)」を使った。

2. SSD初期化

Macを起動すると、”読み込めないディスクがあります”とポップアップが出るので、「初期化」をクリック。すると「ディスクユーティリティ」が立ち上がる。左側のボックス内のディスク一覧から「Samsung 850 EVO 500GB」を選び、右側のフィールドの「消去」をクリック。

フォーマット:OS X 拡張(ジャーナリング
名前:Macintosh SSD

として、フォーマットを開始。

3. OSインストール

Apple Store からHigh Sierraを入手。ダウンロードさたれ「High Sierra インストーラー」をクリックすると、インストールにはファームウェアの更新が必要といわれる。そのためにシステム終了して、長押しで電源スイッチいれるが、この時、結構な時間長押ししなければならない。電源ランプが点滅したら離してよし。ファームウェアの更新の一連の作業が終わったら、再び「High Sierra インストーラー」をクリックすると今度はインストールが始まる。あとは指示に従うだけ。

問題発生!

SSDへのHigh Sierra のインストールが完了して、SSDからの起動も確認、無事作業終了と思って、HDから起動を試みる。

「システム環境設定」→「起動ディスク」→「Macinton HD OS X 10.8.5」

そして「再起動」をクリック...が、HDから起動できない!!アップル画面に現れたのは

panic( cpu 0 caller ..........

で始まるエラーメッセージ。ここからはもう進まない。仕方がないので、電源ボタン長押しで電源を落とす。一度はSSDから起動できたので、起動ディスクの設定さえSSDに変えられれば良いはず。そこで、

・セーフモードで起動
・リカパリーモードで起動

をこころみる。

セーフモードで起動

電源を入れた直後に「shift」キーを押し、そのまま押し続け、ログイン画面になったら離す。HDのMounten Lion がセーフモードで立ち上がる。ここまではクリア。ログインして、「システム環境設定」→「起動ディスク」ところが、「コーンピュータの起動に使用したいシステムを選択してください」の下のBoxには "Macinton HD OS X 10.8.5"しかない。つまりSSDを選べない!しかも、ファインダーのサイドバーを見ると、「デバイス」の項目にはSSDが見当たらない。SSDはマウントすらされてない。

リカバリーモードで起動

電源を入れた直後に「Command + R」キーを押す。「OS X ユーティリティ」が立ち上がるが、それは置いといて、アップルメニューから「起動ディスク」を選択。ところが、これまた「コーンピュータの起動に使用したいシステムを選択してください」の下のBoxには"Macinton HD OS X 10.8.5"しかない。やっぱりSSDを選べない!これはまずい。SSDは壊れてる?

しかたがないので、メニューバーの「起動ディスク」→「起動ディスクを終了」で終了させて、「OS X ユーティリティ」に戻る。「ディスクユーティリティ」を選ぶと左側のボックスに表示されたディスクは次の通り。


▼500.11 GB Samsung SSD 850 EVO 500GB Media
  disk0s2


▼disk2
  Mac OS X Base System
▼1 TB WDC WD1001FALS-41Y6A1 Media
  Macinton HD


むむむ?Samsung 850 EVO以下のパーディション名が "disk0s2"?SSD取り付け後に行ったディスクの初期化で名前を "Macintosh SSD" としたはず。しかも、「OS X 拡張(ジャーナリング)」でフォーマットしたはずなのに、フォーマットされてないことになっている。「ディスクを検証」してみるが異常なし。フォーマットが失敗してるだけ?もう一度、フォーマットして High SierraSSDにインストールしてみるが、さっきと同じ。High SierraSSDから起動はできるが、HDディスクから起動を選んだら最後。もうSSDに戻れない。

うーん。一応はSSDから起動できるんでSSDは壊れてないってこと?ただ、このHD からの起動だとSSDの中身が全然見えないってこと?じゃあ、USBフラッシュドライブに起動ディスクを作成したら?ただし、High Sierraの場合、12GBの容量が必要。手元にあるUSBドライブはそんなに容量がない。買いに行かねばならんのか...と一瞬悩んだが、そもそもUSBドライブを起動ディスクとして選ぶには「Startup Manager」を起動させるんだ。「Startup Manager」だっだら、問題のSSDも選択できるかも。

Startup ManagerでSSDを選択

再起動をかけたらすぐ「option」キーを押すと Start Manager が立ち上がる。
選択できる起動ドライブは

 ・Macinton HD OS X 10.8.5
 ・Macinton SSD OS X 10.13.2
 ・復旧-10.8.3

にょにょにょ?SSD、見えてるじゃん...「Macinton SSD OS X 10.13.2」をポチッと選ぶ。SSD、無事起動。腑に落ちないけど、一応起動できた。HDの中もちゃんと見える。アプリも普通に開ける。まあ、普通に使えるからいいか...と思ったが、ネットワークでのファイル共有が!同じLAN上の別のマシーン、MacBookからネットワークでこのMacProが見えるのだか、接続すると"Macintosh HD"しか表示されない。SSDは何処に?!これは使えない。

で、いろいろ試行錯誤して検索したら、High Sierra から新しいファイルシステム”APFS”を採用したことがわかった。今回はMounten Lion でSSDをフォーマットしたが、フォーマット方式の選択肢の中には”APFS”などもちろんない。従来方式の "OS X 拡張(ジャーナリング)" でフォーマットしても、High Sierraのインストールの際、勝手に"APFS"に直されるらしい。そんなわけで、High Sierra はあきらめて従来方式の El Capitan でやり直した。

結論:互換性を考えると、High Sierra はまだ早い